王道クリスマスソングを流し聴き
お久しぶりです、執筆者のぶんのいちです。約1年ぶりに音楽の記事を書いている気がします。
私事ですが、大学やらサークルやらで適度に忙しく過ごしていましたが、ここ数日、急にお休みが出来てしまいました。折角なので、前々から書こうと思っていたクリスマスソング特集でも書いてみようと思います。
折角ついでなので、群馬高専のAdvent Calendarに載っけてもみようと思います。昨年の高専志望の中学生へ向けた記事、星野源入門記事には非常に多くの反響を頂きまして、大変嬉しかったです。今回のは全く(...って言うと紹介する音楽家たちに申し訳ないけど...)盛り上がる気はしてませんが、聖なる夜、小粋なBGMをかけたいという方や、祝うことなどなくマジで何もやることがなければぜひご覧ください。
この記事では、ぶんのいちがこの時期によく聴いてる超王道のクリスマスソングを、物凄く付け焼き刃な紹介文といっしょに書いていきます。ある種、自分の調べ学習の整理と記録みたいな側面のほうがデカイかもしれません。
紹介されてる曲たちはだいたい古い曲です。なんで、back numberの"クリスマスソング"とかを期待していた方はスミマセン。三点倒立で謝罪します。まあでも、ぜひご覧いただければ。「あ!なんか聞いたことあるこの曲、こういう名前だったんだ!!!」っていう発見があれば、ぶんのいちとしては万々歳です。
紹介方法ですが、スタンダードは曲ごとにまとめて、その中で色んなアーティストのバージョンを紹介する感じで。では早速。
この記事は群馬高専 Advent Calendar 2022 23日目の記事です。
- 王道クリスマスソングを流し聴き
- Jingle Bells
- Santa Claus Is Coming to Town
- "It's the Most Wonderful Time of the Year" - Andy Williams
- Winter Wonderland
- "Jingle Bell Rock" - Bobby Helms
- "Deck the Hall" - Nat 'King' Cole
- "I Saw Mommy Kissing Santa Claus" - Jackson 5
- Have Yourself A Merry Little Christmas
- "Christmas Eve (English Version)" - 山下達郎
- White Christmas
- The Christmas Song
- "Happy Xmas (War Is Over)" - John Lennon & Ono Yoko
- 終わりに
Jingle Bells
世界で最も有名なクリスマスソングの1曲の"Jingle Bells"。この曲の歴史は古く、マサチューセッツの作曲家、Lord Pirpontによって1850年に作られたと言われている(1857年とする説もある)。この説が本当ならば、今から遡ること172年前の曲ということになる。
そもそも、この曲は違う題で公表されていた。その名も"One Horse Open Sleight"。"One Horse Open Sleigh"も"Jingle Bells"も、サビ中の歌詞ではあるが、曲が市民権を得ると同時に、"Jingle Bells"として知られることになった。
この曲は歌詞も簡単だし、歌えるとイイかもね。
"Jingle Bells" - Frank Sinatra
多分一番聞いてるクリスマスソングの1曲。Sinatraのバージョン。御託は抜きで歌ってみよう。
"Jingle Bells (feat. The Andrews Sisters)" - Bing Crosby
"ラムとコカ・コーラ"で馴染み深いThe Andrews Sistersが参加しているBing Crosbyの曲。楽しい。
Santa Claus Is Coming to Town
日本語ではあまり聞かないかもしれないけど、有名なこの曲。1933年、Haven GillespoeとJ.Fred Cootsによって書かれた曲。メイシーズ・サンクスギビング・デイ・パレード(ニューヨークの感謝祭パレード)の期間中に初めて披露され、そこからわずか1月余りで30万枚も売り上げたらしい、30年代に。この曲も、非常に多くのアーティストが歌っている。
クリスマスソングの中で一番好きな歌詞してやがる。
*外をごらん、さあ泣かないで、しかめっ面なんかやめてさ
**サンタクロースが街に来るんだよ
リストを見て、よくチェックして
サンタは良い子と悪い子を見つけ出すんだ
サンタクロースが街に来るんだよ
サンタはキミが寝ているのを見ているし、キミが起きていることを知っているのさ
サンタはキミが良い子か悪い子だったかも分かるのさ
だからお願いだから、良い子でいてくれよ
(*, **繰り返し)
和訳byワシ。すんごく素敵な歌詞。なおも歌い続けたい。
"Santa Claus Is Comin' to Town" - Frank Sinatra
"Santa Claus Is Comin' To Town" - Mariah Carey
"クリスマスの女王"を商標登録しようとして却下されたことが先月話題となった、Mariah Careyのバージョン。やっぱり、彼女の曲は華々しい。ハナキン的なね。
"Santa Claus Is Coming to Town" - Ramsey Lewis Trio
モーリス・ホワイトの師匠としてお馴染み、ラムゼイ・ルイスのトリオバンドRamsey Lewis Trioのモノ。これは歌詞のないインスト曲。おされ、かっちょいい。
"It's the Most Wonderful Time of the Year" - Andy Williams
中1の時に初めて聴いてからずっとこの季節に聴いている曲。自分の調べ方が悪かったのか、Andy Williamsとこの曲について深掘る事ができなかった。折角なので、YouTubeのコメントを抜粋する。
This is like a Christmas hype song. It has energy, it has happiness, it has soul! A song so good you have to listen to it twice in a row. (by "Jack Lambert")
Winter Wonderland
「ウォーキンニンダウィンタワンダランッ」でお馴染み、"Winter Wonderland"。150以上ものカバーやバージョンがあるこの曲。
調べながら気づいたけど、この曲はクリスマスのことを歌ったのじゃなくって、冬のロマンスを歌ったものだった。作詞は、Richard B.Smith。およげ対訳くんを貼っておく。
"Winter Wonderland" - Bing Crosby
王道、クロスビーによるバージョン。
"Winter Wonderland" - Tony Bennett & Lady Gaga
"Cheek To Cheek"が話題となった、Tony BennettとLady Gagaの曲。カッコいい。
"Winter Wonderland" - Beabadoobee
2000年生まれ、気鋭のシンガーソングライターBeabadoobeeによるカバー。いい声。
"Winter Wonderland" - Doris Day
「ケ〜セラーセラー」でお馴染み、Doris Dayのバージョン。暖かい。
"Jingle Bell Rock" - Bobby Helms
この曲が出たのは1957年。back numberとかB'zのおかげで今の自分は違和感なく聞けるけど、当時のクリスマスソングと言えばほぼポップかキャロルかみたいな感じで、ロックンロールでやってる人なんかいなかった。現に、Bobbyもそういった疑念は抱いていたらしい。しかしながら、そういった疑念や不安感をすぐに払拭し、Bobbyはクリスマスの定番に押し上げた。
イントロとアウトロで鳴る暖かい軽やかな弦と、クリスマスを一瞬で表すスレイベルの音。この2音が緩急となって、ハリのある曲にしているんだと思います。
"Deck the Hall" - Nat 'King' Cole
「ファララララーンラランランラー」でお馴染みのクリスマスキャロル。キャロルというだけあってその歴史は長く、古く16世紀まで遡ることが出来る。
"Deck the Hall"としての英語詞はそこから時代が進んだ1862年、スコットランド出身の作家であり、多くのオールディーズや民謡に新たな英語歌詞を吹き込んできたThomas Oliphantによって書かれた。
メロディーは、ウェールズ発祥の大晦日にまつわるキャロル"Nos Galan"より引用されている。
"I Saw Mommy Kissing Santa Claus" - Jackson 5
中3の時に英語の授業で歌わされた曲。この声が出るのは子供かクロちゃんだけ...って言おうとしたけど、12歳でこんな表現力ある歌唱が出来るのは、Micheal Jacksonだけだった。詳細は以下の日本語記事で。
Have Yourself A Merry Little Christmas
Hugh MartinとRalph Blaineが、映画"Meet Me in St.Louis(邦題 : 若草の頃)"の挿入歌として書いた1944年の名曲、"Have Yourself a Merry Little Christmas"。歌詞中に出てくる"Yuletide"とはクリスマスの古い呼び名であり、"Gay"とは陽気で楽しいという意味の、こちらも古い呼び名である。
今年は特に、いろいろなことがありましたね。そんな年の聖夜にはぜひ、労をねぎらうこの曲を。
"Merry Little Christmas" - Judy Garland
この記事を書いてて初めて知った、原曲を歌ったJudy Garlandのオリジナル。銀幕スター。
"Have Yourself a Merry Little Christmas" - Mel Torme
アメリカのジャズシンガー、Mel Tormeによるバージョン。"Home Alone"でハリーとマーブが逮捕されたシーンで挿入された曲。幼心に、渋い声カッコいいと思ってた。
"Have Yourself a Merry Little Christmas" - Ella Fitzgerald
こちらも、アメリカで最も偉大なシンガーの一人、Ella Fitzgeraldによるバージョン。跳ねるようで、邦題の通り楽しい。
"HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS" - 山下達郎
今年リリースの達郎さんのアルバム"SOFTLY"の初回限定版プレミアムCDのラストに収録されたバージョン。このプレミアムCDは、サンデーソングブック1500回を記念して行われたアコースティックライブからの厳選音源だった。中でも、本当にライブかと疑いたくなった素晴らしいパフォーマンス。音源は転がってませんが、どうしても紹介したく。
"Christmas Eve (English Version)" - 山下達郎
今年、37年連続オリコンTOP100にランクインした燦然と輝く、アルバム"MELODIES"からシングルカットされた山下達郎1983年の名盤"クリスマス・イブ"。もはや、日本人にとっては説明不要。
White Christmas
Irving Berlin作詞作曲の"White Christmas"。この曲といえばBing Crosbyという人は多いですが、初めて聴いたのは達郎さんのバージョンでした。
"White Cristmas" - Bing Crosby
"WHITE CHRISTMAS" - 山下達郎
名盤"クリスマス・イブ"のB面に収録されているのがこの"WHITE CHRISTMAS"。一人多重コーラスによるこの曲は、賛美歌的な奥深さと包容力を持っていると思う。
The Christmas Song
なんともストレートなタイトル。1946年、Nat 'King' Coleによってクリスマスシーズンのスタンダードとしての地位を獲得したこの曲だが、実は作曲はMel Tormeとその作曲パートナーBob Wellsであった。しかも、この曲が1945年の真夏に書かれたというのだから驚きである。
"The Christmas Song" - Mel Torme
"The Christmas Song" - Nat 'King' Cole
ジャケットからも分かるように、MelはホワイトでColeはブラックである。以下の記事によれば、キャピトルはそれを理由にColeの曲を突き返していたらしい。しかし、リリースの6週間前にColeが発表した"(I Love You) For Sentimental Reasons"によってスターダムを一気に駆け上がったことで、リリースの好機を得たという。
まさに、ギャフンと言わせた的な(...?)。
"Happy Xmas (War Is Over)" - John Lennon & Ono Yoko
やはり、この曲を紹介せずには終われない。今年は残念ながら、戦争が終わらなかった。ていうか、残念ながら戦争が起きてしまった。
The Beatlesを解散し、ソロ活動に勤しんでいたJohn Lennonは2人目の妻オノ・ヨーコとともに、ベトナム戦争に対する抗議の意思でこの曲を書いた。
イルミネーションで煌々と輝く仙台の街、一人クリスマスのプレイリストを流しているとこの曲も流れてきた。歌詞をそばだてて聴くと、しばらく考え込んでしまった。
来年こそは、この歌を真正面から歌えますように。今の自分には祈ることしか出来ない。
終わりに
いかがでしたでしょうか。書こうと思い立ってから9時間でこの記事を書き上げたので、多少荒削りな所はありますが、曲を聴くだけでもそこそこの時間を潰せる内容になっているのではないかと、手前味噌ですが思っております。
本当ならば、"We Wish A Merry Christmas"とか"もろびとこぞりて"とか"赤鼻のトナカイ"とか"Let It Snow! x3"とか、まとめたい曲は山程ありますが、今日はこのへんで。
この記事から何かしらの興味が湧いてくれれば嬉しい限りです。
ご静読いただき、ありがとうございました。ではまた来年。